暫く他愛ない会話をして、黒雅さんと別れた。
彼らしく「部屋まで送ろうか?」と気遣ってくれたけど、丁寧にお断りした。
そういうところ、社交辞令だとしても、やっぱりとても嬉しいものだ。
しかし他意はなくても断るざるえない。
來玖さんからメールが入っていたから。
「仕事早く上がれそうだから廻音の部屋で待ってるね。」との事だ。
來玖さんは仕事終わりや個人的な用事が済んだ後も、時間さえ合えば私の部屋に訪れる事が多い。
合鍵を持っているわけじゃない。
いけないな、と解っていながらも私が鍵をかけて出掛ける事は稀だ。
盗られる恐れがある金目の物など我が家には無い。
実際空き巣に入られて、荒らされた部屋を見れば、それは勿論落ち込むだろうけど、日常にそうそう起こらない事は、非現実的過ぎた。
そうして的外れ、斜め上思考の來玖さんに「廻音が盗まれたら困る。」と叱られるのだ。
彼らしく「部屋まで送ろうか?」と気遣ってくれたけど、丁寧にお断りした。
そういうところ、社交辞令だとしても、やっぱりとても嬉しいものだ。
しかし他意はなくても断るざるえない。
來玖さんからメールが入っていたから。
「仕事早く上がれそうだから廻音の部屋で待ってるね。」との事だ。
來玖さんは仕事終わりや個人的な用事が済んだ後も、時間さえ合えば私の部屋に訪れる事が多い。
合鍵を持っているわけじゃない。
いけないな、と解っていながらも私が鍵をかけて出掛ける事は稀だ。
盗られる恐れがある金目の物など我が家には無い。
実際空き巣に入られて、荒らされた部屋を見れば、それは勿論落ち込むだろうけど、日常にそうそう起こらない事は、非現実的過ぎた。
そうして的外れ、斜め上思考の來玖さんに「廻音が盗まれたら困る。」と叱られるのだ。



