「考えていたんだ。
ソイツが何の権利を振りかざして廻音と時間を共有出来ると思ってしまったのか。
答えなんて出る筈もない。
そんな権利、あるわけないんだ。

ソイツがどんな想いをしようが正直言ってりんちゃんが泣こうが知ったこっちゃない。
俺に在る感情は全て廻音のモノだ。

だから思った。
もしかすれば、俺の廻音への恋が、ソイツのりんちゃんへの恋なのかと。

不思議とね、どうでもいい筈の、虫ケラみたいに思っていた筈の、そこらの奴に対して、こう…哀れみみたいなモノが生まれた。

此処に廻音が居たからだ。
廻音への愛を識っていたから。

他の奴等なんてどうだっていい。それは変わらない。
でも、そこに廻音の想いが加わるのなら話は別だ。
君に困って欲しくない。

約束して。
これからの行動に、他意は無いと誓って。」