私の弁解を最後に、どちらも口を開く事はなく、BGMのジャズだけが二人を包んでいた。
周りの話し声や幻想は、何処か遠くに行ってしまったみたいに。

ゆっくりと、アイスコーヒーを飲み干した彼が、漸く諦めがついたみたいに、眉間の皺を消した。

肩で大きく息をして、「ごめんね。」と切り出した。

その「ごめんね。」が何を指すのかは判断出来ない。
それでも彼は話し続けた。