久しぶりにこの町に来た。

多分…六年ぶり。

メールのやり取りをしてたので

懐かしくは思わないが

みんな元気にしているのだろうか。

それに…舞も元気なのか…?



「あーみんな知ってると思うが

秋風が帰ってきたぞ。

ほら、入れ」

と先生に言われたので教室に入る。

みんなの嬉しそうな顔を見てほっとした。

みんな同じ小学校出身だから

俺の事を知ってるやつが多い。

だが一人だけ俯いている人がいた。

大きな黒いうさぎのぬいぐるみを抱えている女の子。

うさぎの頭に顔を埋めている。

………あのぬいぐるみ…

どこかで見たような気がする。

……いや、違うだろ。

あり得ない。

『彼女』にあげた

ぬいぐるみなはずがない。









だって『彼女』は











死んだのだから。