──ジャカジャカッ ビローンッ── ──ゲラゲラッ キャーッ── 夜の街はうるさくて嫌い。 でも、ここしかあたしの居場所はない。 駅前のビルの前にもたれて 目の前のパチンコ屋に 耳を傾ける。 スロットの音やうるさすぎるBGM。 平気で万冊をスロットにいれる 大人の神経がわからない。 「──ね、ねぇ、ひとり?」 そんなあたしに、 おどおどした声がかけられた。