「ふゆっきー、今、『ひぅ』って言ったー」
「『ひぅ』?」
なんのことだと思う渉。それを見た冬月がたじろぎ、まるで、恥ずかしい部分を見せてしまい「きゃー」と顔を赤らめながらも、でも「気持ち良かったから我慢できなかったの」と言い訳を踏まえそうな、恥と照れミックスのアレちっくな姿を――やっぱり気のせいかと、渉は持っていたバファリンを冬月に渡そうとした。
「なにか具合が悪いなら、これを」
使ってくださいと言う前に、ぴゅーっと神風のごとく逃げた冬月。あまりのスピードなもので、名残風が渉たちを撫でてきた。
「……、何だったんだろう」
「わたるんー、ファミマの男ティラミスって、私でも食べていいのー?」


