罪語りて所在の月を見る



「う、わあぁぁんっ」


体だけでなく心に傷を負った思春期男子の叫びだった。


むせながら、涙をちょちょぎらして、なんとまあ、惨めな。


「冬月君、僕は謝罪なんか要りませんから、もうその辺で……」


ドSな狐面が、這いつくばるゴミの頭を踏みつけて更なる言葉責めをするのを、渉は止めた。


先ほどから再三口を挟んでいたから、どうせ聞いてくれないかと期待薄な呼び止めだったが、意外なことに冬月は足を退けて、渉の前まで来た。


「そない言うなら、わたるんはんに免じて許してもええわ。兄さんにわたるんはんとは仲良うしたってと言われてますさかい」


再三言ったのが逆に効いたらしい。やれやれとした面持ちながら、冬月は折れた柄を後ろに投げた。がこんとAの頭に当たり、また再度気を失うA。