罪語りて所在の月を見る



「パンくわえて『遅刻、遅刻ー』よりは現実的だろうよ。べべれけなOLほど引っかけやすいもんはねえぜ。優しく介抱する紳士気取れば、即そのままホテルINだろうよ」


「現実とはほど遠いですよ、それも。というか、『べべれけ』ってなんですか」


「うわっ、ジェネレーションギャップ!」


「その言葉を使う人自体がかなり年取っているように思えますが。歳、バレますよ?」


「バレねえよ、適当に23って数字言っときゃあ、それで通るから」


「57」


「そこまで老け込んでねえよ、俺は!」


指の酒臭さは取れないと開き直ったか、藤馬が渉の髪をぐしぐしとかき回した。


その行為を渉は手で払うが一度だけ、あとは藤馬の好き勝手に、渉の髪で自作パーマにチャレンジをすることを止めなかった。