罪語りて所在の月を見る



「いいから消してくださいよ」


画面は見ないようにしているが、ショッキングピンク色の声はもろに耳に入る。

男の言い分に肯定したわけではないが、字面だけならふざけていると言えるのに、鼻にかかった声があまりにも興奮を煽ってきた。


渉にしてみれば、恥ずかしさも覚えること。呆れ顔ながら、どこか顔を赤くし、再三消してくださいと申立てをした。


パソコンの前にいる男。羽織りに袴と和服姿でそんなものを試聴しているのだから、世の中間違っていると言いたい。


正当派古風日本男児格好で何をしているのか。ただ、格好と裏腹に男の容姿は“ふざけすぎていた”。シワ一つない綺麗な肌でも、歯がジグザグに尖っていて、舌で時折唇を舐めずる下品な面持ち。加えて、目。男は目の部分を包帯で覆っていた。

目から、自分で切っているかのような長さがちぐはぐの髪まで巻き込み、白いガーゼが何周もしている。