それを相手する渉はもうこのフクロウについて熟知しているようで、何が“彼女”にとって最大のお礼になるかも知っていた。
「晩ごはんまだでしたら、一緒にどうですか。もしくはお茶でも。黒糖まんじゅうが今、家にあるんですよ」
剥製だったフクロウがぴくりと反応し、一段降りてきた。
渉の案に乗る気で、心なしか左目がわくわくしているような印象を持つが、ふとフクロウは考えるように俯き、ひょいっと最初の定位置に戻ってしまった。
「あれ……。もしかしてお忙しいんですか」
剥製フクロウのまま、何も答えない。わくわくも消えたらしく、鳥に言うのも変な話だが無表情となっていた。


