罪語りて所在の月を見る



「ひっ――」


耐え兼ね、逃げ出す一人。それを見た何人かが『逃げていいんだ』と判断し、遅れて後に続くわけだが。


「どっ」


かこーん、とコジャレた音が最初に逃げ出したヤンキーから木霊した。


後ろから見たヤンキーには、いきなり前の奴の首が“かくん”と横に曲がったとしか見えない。曲がった首の重みに逆らわず、そのまま腕から倒れる逃げの第一人者。


なんだ、と足を止めた奴らとて――かこーんと脳を揺るがされた。


「逃げんじゃねえよ、負け犬があぁ!俺のいけめんたいむはこれからだぜえぇ!」


イケメンタイムらしい溝出がしたことは、投擲だった。


ブーメランのように軽く歪曲した棒を逃げるヤンキーどもに投げるそんな単純作業だが。


「骨が、骨投げてるうぅぅ!?」


自身の肋骨を取り外し、投げるさまはなかなかにショッキングな映像だった。