罪語りて所在の月を見る



誰にやられたかを思い出せないほどに、文字通りの廃人にするつもりでいた。


重点的に殴るのは首。頭もいいが加減間違えば、死んでしまう。その点、首は良かった。滅多に死なないのに重症としてくれる、そんな願ったり叶ったりな場所を叩けば、明日には渉も「あーあー」と涎を垂らすだけの廃人となろう。


そんな奴に証言なんかできないし、ここでボコって遠くに捨てればまず自分たちは怪しまれない。


どこでもいるんだ。『そういうことをする奴』は。そいつらがいい目隠しになってくれる。


「へへ」


気を良くしながら、鉄パイプを肩に乗せたリーダー格。まずはリーダーとして俺が手本を見せてやると、一歩足を前に出したところで。