「何か…出口に辿りつけそうにない気がしてきたんだけど俺」
「私もだよ…」
「もしかしてぐるぐる回って……ん?」
「どうしたの?」
「ちょっと黙って耳澄ませてみて」
言われた通り耳を澄ませてみる。
…あ。微かに声が聞こえる気がする。
少しづつ声の聞こえる方へ足音をたてないように向かう。
『あー俺くしゃみ出そう』
『ちょっ奏十!我慢せえや!もうすぐ来るやろ多分』
『2人組が入ってから結構時間経つからな。そろそろ来るだろう』
『俺らが最後に盛大に驚かせへんといけへんのやからな』
…うん。どうしよう。
いるのが分かっちゃった以上驚けないかも。
斗真は小声で笑っちゃってるし。
わざと来たのが分かるように足音をたて進む。
『あー駄目だ。限界』
くしゃみと共に懐中電灯の落ちる音と光。
そして懐中電灯に照らされ、倒れた3人が目の前に現れた。
「奏十!何で押すねん!?」
「押したんじゃねぇよくしゃみの反動だ反動」
「とりあえず僕の上から早く退け!」
笑いを堪えているのか斗真の腕からは振動が伝わってくる。

