桜星サンセット

「とりあえず、ふいて」

コウスケはタオルを私に投げた。

涙をふいている間に、新品のペットボトルのフタを開けて私の前に置いた。

そのお茶を一口飲んだ。

冷たいお茶が体をすっと通る。

「ありがと、大丈夫」

「そっ」

相変わらず素っ気無い。

でもコウスケっぽい。

「寝てたの?」

「別にもうやる事無いし」

「あ、劇見たよ」

全然、分からなかったけど。

「たかし、見た?笑ったなーー」

「うん、悪いけど笑っちゃった。ウケてたしね」

思わず2人でたかし君を見た。