桜星サンセット

午後からのお客さんの入りも上々だった。

楽しいけどさすがに疲れた。

ハァー・・・。

帰り道アンがため息をついた。

「疲れたねーー」

「うん・・・」

何か違う事を考えているのが分かった。

「何かあった?」

「・・・私、頑張れないかも・・・」

「何?文化祭で問題とか?それとも嫌な事言われた?」

アンがこんなに弱気なんて何事?

「メールしたんだ。文化祭コウスケと一緒に遊びに来てって」

「たかし君?・・・来てなかった・・ね」

「それどころか、返事も来ない。明日も来ないよね、きっと」

アンは立ち止まって、また、ため息をついた。

小さく丸まった肩はあまりにもか細くて、抱きしめてあげたいほど頼りなかった。

でもそれは私じゃダメだ。

「明日来るかもしれないし」

私は、それを言うだけで精一杯だった。