LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「ちょっと待ってて下さい。2人、宛てがありますから」



病院の外へと走り、電話を繋ける。

…頼む…。

早く、出てくれ…。



『もしもし?』



「俺だ…」



『どうしたの…?貴方、泣きそうな声して…』



「頼む…頼むから助けてくれ…。
成美を助けてくれよ…」



親に泣き付くなんて、初めてだった。

母親と海花はA型。

両親がA型同士で、俺だけOに生まれた。

同じ血液型なら、2人に泣き顔を晒す事もなかったが。

こんな別れ方は、あんまりだろう。

30分程で、2人は駆け付けてくれ、成美も手術が可能となった。