――キーンコーン、カーンコーン。



そんなとき、1限目の終わりを知らせるチャイムが鳴った。



あぁ……もう終わりなんだ。



早かったな……。



もう少しこうやって、柴田先輩とふたりっきりでいたかった。



「……行くか」



柴田先輩が立ちあがって、ポケットに手をつっこむ。




……手、つないでくるかと思ったから、少しガッカリ。



だけど、ひねくれたあたしには、



そんなこと、口になんて出せるわけがない。