桐原さんの発する一音一声だけでなく、その身振りにまでゲームのキャラクターを重ねてしまう。
ともすると、昨夜の淫らなイラストが頭をよぎってしまい、桐原さんの顔をまともに見ることが出来ずにいた。
自然と挙動が落ち着かない私に、桐原さんが心配そうに声を掛けてくれる。
「やっぱり、お仕事忙しかったんじゃないですか?」
「いっ、いえ!仕事は、ちゃんと、終わらせてきましたから、気にせず、お話を……」
桐原さんの声は、熱のかたまりのようだ。
耳の奥を熱くしたかと思うと、そのまま胸まで降りてきて、じんじんと冷めずに焦げ付く。
良い意味で、見えない痕が胸に残るのだ。
一生拭えないような、深い深い傷が。
「実は――」
言いながら、桐原さんはメッセンジャーバッグから1冊の単行本を取り出した。
有名書店のブックカバーが掛かっている。
「まだ公には出来ないんですけど、来年4月からアニメ化が決まったコミックスです」
差し出されて、そっと表紙を開くと『ビリケン!』というタイトルが目に飛び込んできた。
正直、マンガはほとんど読んだことがない。
しかしそれは一見して少年向けのマンガなのだとわかるくらいはっきりした絵柄だった。
ともすると、昨夜の淫らなイラストが頭をよぎってしまい、桐原さんの顔をまともに見ることが出来ずにいた。
自然と挙動が落ち着かない私に、桐原さんが心配そうに声を掛けてくれる。
「やっぱり、お仕事忙しかったんじゃないですか?」
「いっ、いえ!仕事は、ちゃんと、終わらせてきましたから、気にせず、お話を……」
桐原さんの声は、熱のかたまりのようだ。
耳の奥を熱くしたかと思うと、そのまま胸まで降りてきて、じんじんと冷めずに焦げ付く。
良い意味で、見えない痕が胸に残るのだ。
一生拭えないような、深い深い傷が。
「実は――」
言いながら、桐原さんはメッセンジャーバッグから1冊の単行本を取り出した。
有名書店のブックカバーが掛かっている。
「まだ公には出来ないんですけど、来年4月からアニメ化が決まったコミックスです」
差し出されて、そっと表紙を開くと『ビリケン!』というタイトルが目に飛び込んできた。
正直、マンガはほとんど読んだことがない。
しかしそれは一見して少年向けのマンガなのだとわかるくらいはっきりした絵柄だった。

