赤い狼と黒い兎Ⅱ




「それと、狼鬼の時の格好です」

『はいっ?そのまんまじゃダメなのか?』

「世直しに現れた“黒狼”…でいいじゃないですか」




何がいいんだよ。アイツにだって何も言ってねぇんだぞ?




「あなた以外のメンバー分の格好です」

『うおっ!?』




ちょうど、あたしを合わせた7人分の紙袋が机に所狭しと置かれた。


……これを、あたし1人で持って帰れと…?


口元が引き攣るのが自分自身で分かった。




「下っぱや同盟、傘下に話す話さないはあなたの自由です。そこは皆さんで話し合って決めて下さい」