「馨さん!」 するとあたしに気が付いた下っぱくん(下っぱとか言ってごめんな)たちが走り寄って来た。 どうやら二日酔い者はいないみたいだな。さすが。 「お出かけですか?」 『ああ。XJあるか?』 「あっ、はい!ありますよ」 階段下にあるドアを下っぱくんが開ける。 と、そこにはカバーのかけられた1台のバイクが置いてある。 そのカバーをゆっくり外すと、漆黒のXJが姿を現した。 ずっと放置していたにも関わらずキラキラと綺麗に輝いていた。 「綺麗でしょ?」