「かーおーちゃん♪」 『うおっ、』 後ろから抱き付かれ、そのまま椅子から落ちるかと思った。 『琳…急に抱き付くなっていつも言ってんだろ?』 「今日は特別ー♪」 何が特別だよ。いつも音なく現れるクセに。 『舜はどうした?』 「いるよ」 …お前も気配無くして現れるな。まったくお前らは…、忍者か。 『はぁ…』 「疲れたー?」 『そりゃあね…。こんだけ接待すりゃ疲れる』 「でも馨、楽しそうだよ」 舜に言われて、あたしはグラスから口を放した。