『チッ』
小さく舌打ちをこぼし、後退ったけれど後ろにもう行き場はなかった。
あるのは、鉄の柵だけ。
「俺らの情報網をナメんなよ?それくらいの情報なら掴んでる」
『……へぇ。それで?揺さぶりをかけてこっから落とすか?』
そう言うと総長はニヤリと笑って「それもいいな」と言った。
……何がしたいんだこいつ。
「けど、俺の目的はお前らを徹底的に潰すことだ。こっから落としただけじゃ、つまらねぇ」
『……』
「極限にまでお前らを追い詰めて、精神からぶっ潰してやるよ…!」
そう言ってナイフ片手に向かってくるそいつは、もう目が血走ってる。
…結局、こいつもバカだったってことか。
わからないように息を吐いて、そいつのナイフを持っている片手に手刀をしてナイフを地面に落とした。
そして、柵にそのまま体を押し付ける。「ぐえっ」と苦しそうな声を出したのはスルーしておこう。

