『…ちゃんと家まで送れよ』 「はい!ありがとうございました」 踵を返して、そのまま手を振って人混みに紛れた。 瑚雨の奴…、相変わらずだな。 「クロ」 「ク〜ロ〜」 「なんか、もう狩る奴いない」 「「“悪さしたら狼鬼に殺られる”って噂出回ってるみた〜い」」 「ここはもういいんじゃないか?」 あれが最後…か。 『そうだな。…野田に聞いてみるよ。今日は早いけど解散しようか』 「「「「「「りょーかい」」」」」」 その日はとりあえず、お開きとなった。