歩いているうちに私たちは少し開けた場所に出た。

「うわあっ!」

そこには無数の蛍。

優しい光の世界が広がっていた。

「綺麗・・・・」

私はおもわずつぶやく。

そういえば、1年前土方さんと蛍を見に来たな・・・・

そう思っていると原田さんと一さんが声を発する。

原「すげえなこれ。」

一「うむ。こんな無数の蛍は初めて見た。」

私たちは無言で見つめていた。

するとどこからか透き通った声が聞こえてくる。

「あれ、どこからか声聞こえてきませんか?」

一「確かに。奥からのようだ。」

原「少し行ってみるか。」

そして私たちはもう少し奥まで行った。

蝶「あれ、沙織?」

蛍の集まる泉のほとりの木の枝に座っている沙織がいた。

まるで沙織を好いて蛍が集まってきているようだった。

一「すごいな。沙織はに人ならぬものからも好かれるのだな。」

原「ああ。そうだな。」

それはまるで浮世絵離れした絵のようだ。