満月の兎


「楓香っ!」
「何?えーっと、かける君?」
「正解。はい、これ。」
「……花火?」

手のひらに置かれたのは夏の風物詩
誰もが切なくなるような
そんな気にさせられる花火

「そっ、線香花火
余ったから望月としなよ。」
「えっ、良いのっ?」
「うん。洋汰先輩と蓮が殆ど使ったから」
「ありがと」
「いいよ、別に」

かける君はそのまま歩いていってしまった