そう思うと今までの旬との言動がすごいフラッシュバックされて。




初めて・・・、

会った時から何か感じてた。



あの、瞳とか。




全てを見透かして、私を全て知って、理解してるような。




そんな瞳にいつものまれそうで。




ファッションショーの後、抱きしめられたことも。




つい最近忘れた気でいたのに。




まだ、

身体はあの時の感触と吐息と熱を忘れてない。




あの、台詞も。




“キレイ過ぎた"とか。




自然にサラッと言えてしまってる。




今日も、“似合ってる"とか。




女の子が喜びそうな言葉を、
くれて。





あの時は、全然気にしなかったのに、




今になっては胸を熱くさせる言葉だった。




キスした後の、




“お前は俺だけ見てろ。"




って・・・期待していいの?




旬・・・、旬・・・。




恋だと分かった瞬間に、


頭の中も、


心も、



全て旬。




ッ・・・!





私はクラッと仰向けに寝転がった。





あー・・・ダメ。




もう・・・あー・・・。






――――――



その後日、ほとんど毎日のようにアトリエに訪れていた。




最初は絶対話したりできないっ、て思ってたけど、




修とか郁斗の話の流れで割と喋れて。




案外、恋は・・・順調・・・か?




いや寧ろ何の進展もないのかも。




友達・・・

いやそれ以下のチームメイトから何も。




いや、せめて友達って関係でありたい・・・!




普通は、



緊張して喋れない!



とか、



今日は何回、目があった!





とかで盛り上がるんじゃないか?




女子の恋バナだったら。




・・・んー・・・




私なんか普通に喋ってるし、




目なんて何十回、

何百回とあってるし。





でも家に帰れば心と頭は沸騰しそうなくらい熱っぽくて。





お祭りや花火大会なんかも5人で出掛けた。




お祭りで普通に普段着で言ったらすごく郁斗に怒られたから、




花火大会で浴衣着たら何か皆何も言わないし。




旬に似合ってるって言われたいなー、


って思ってたら、




顔が赤くなった要路にその言葉を言われて。




プチショックだったんだよ?




要路にはすごーく、悪いけど。




そんなこんなで、




夏休みの課題も終わり、




私の恋はまだまだ先は長そうで。




そうして、夏休みは終わりを告げた。




新学期になって、


皆日焼けしたり髪を染めたりしてて夏休み抜けてないなーって感じた。




私も染めたりしたいけど、

傷みやすい髪質だから絶対できない。




夏休みが明けて数週間、

随分と肌寒くなって長袖に腕を通す日も増えた。




もうすぐ、秋だ・・・なんて。