逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜





「てか髪どったの。」




修は私の髪をつまみあげた。




何だかそれだけでドキドキした。




触ってる・・・。





髪に神経でも通ってるみたい・・・。




「伸びてきてさー、



邪魔くさいから結んだ。」




私は眉間を狭くさせながら、自分の髪を撫でた。




「まじか。


切るなら俺に言えよ。



俺が練習したい。」




「んーいいよん。



失敗したら殴るけどー」




「恐ろしいな、おい。



ま、でも俺は失敗しないけどな。」




フフン、と鼻をならして偉そうな表情。





どや顔やめろー、

なんて肩を小突きながら私達は一緒に笑っていた。





そしてピザを一口。




おいしーい、なんて私は思わず口元が釣り上がった。




食べる事に集中し始めたからか、沈黙が少し流れた。




私は修を見る。





修はフォークで煮込み料理に入った魚をツンツンしていた。




魚嫌いなのかなー、なんていつもなら思うだろう。




けど、何かそれだけじゃない感じがして。




さっきから薄々気付いてた。




少し修の雰囲気が暗いなぁって。




「どっしたの?



何か暗くなーい?」




私はいつものトーンで修を覗き込んだ。




んー?なんて修は眉をピクっと吊り上げた。




「特にー・・・。



ないけどある。」




「あるんかい。」




「まあな」




「何があったのー?」




私は修の調子にそんな大した事じゃないんじゃないか、って思った。




「んん・・・俺今傷心期間ちゅー・・・」




修は唇を尖らせた。





質問の答えになってないし・・・。





声の調子は明るくないし・・・。




さっきまで無理してたのかな、なんて考えた。





そう考えると心臓に何かが打ち付けられたような痛みに襲われた。




「具体的に?」




私も声が落ちる。




緊張する。




けど修のことだからな。





愛着のわいていたコームが折れた、とか、




そんなことかもしれない。




・・・もしそんなことだったら殴ろう、



私はうん、と自分に言い聞かせた。




すると修の横顔で口が開くのがわかった。




「・・・羽美、誰にも言わねぇか??」




私に向かって首を動かす修。




「・・・そんな重要な出来事・・・?」




どうやらコームが折れたレベルではなさそうだった。




「・・・まあ、第三者には初めて言う・・・な。」




修の顔は真剣そのもの。