「そ、っ・・・かぁ。
私も・・・失恋したも同然かなぁ・・・」
震える声で私はそう天井を見上げながら言う。
唇を噛み締めた。
「マジで?
じゃあ失恋同盟でも作る?」
目の前に自分をフッた相手がいんのにな、
なんて無理して笑う。
私も笑えない顔をなんとか頬を吊り上げた。
すると修は急に笑うのを止める。
「無理しねぇでいいし。」
そう言って私の頬を撫でた。
修の儚い目になんだか心を打たれた。
ドクン、って。
「・・・修も、無理してるじゃん」
私は修の優しさにまた泣きそうになるのを抑えて強がった。
すると修はまたフッと微笑む。
「俺はいいの。」
「今だって無理して笑ってるよ」
「そんなことねぇって。」
「辛いよって顔が言ってる。」
「そんな顔にさせたのはどこのどいつ?」
「・・・私だなー・・・」
そう言ってお互い笑う。
ほんの数分前に告白劇があったなんて思えない空気だった。
「私、諦められないから。」
「俺も。」
「え・・・?」
修のあっさりとした口調に戸惑った。
「・・・でも、好きな子困らせたくねぇし。
・・・とか言ってみる。」
修はそう言ってクハッと歯を見せて笑った。
白い歯が強調された。
「・・・なんだよー、ちょっとドキっとした。」
「イケメン発言だろ。」
「うん、超かっこいい。」
また笑う。
修とは何があっても気楽な関係だ。
「ま、けど。
辛くなったら俺に言えよ?
一発ギャグでも腹踊りでもなんでもして笑わせてやっから」
そう言って私の頭をポンポン叩く。
優しい微笑みが、私には寂しそうに見えた。
「で、もう実際コクったの?」
「まだ・・・。」
「なんだよ。まだ大丈夫じゃん。
俺みたく玉砕したわけじゃねぇし」
ニヤニヤと目でも意味ありげに語る修。
「フラれたら俺んとこ来いよ?
ずっと待ってるし。」
「ねちっこいね。」
「前向きって言ってくんない?」
「はいはーい、前向きですねーん」
「心こもってねぇ・・・!」
修はバシンと私の肩を叩く。
いったぁ!なんて言う私の声はいつの間にかかなり明るいものになっていた。


