一課の速水たちと、組対四課の一部のデカたちが、長谷川転落死事件を追っている真っ最中だ。


 俺たち組対は随時、東京湾の真ん前にある港中央署の刑事たちに連絡を取り、船に怪しい積荷等がないかどうか調べ続けている。


 大塚会のトップで組員たちを束ねる山本陽一は、過去に組対四課のデカたちが逮捕したことがあった。


 俺たちはもちろん別部隊だが、同じ組対部に属する刑事としては同根だ。


 山本が指令を出しさえすれば、一気に大塚会の組員たちも動き出す。


 ヤツらにとって繁華街にある飲食店などからのミカジメやシノギの回収などは当たり前で、銃や薬物なども遠慮なしに流していた。


 組上層部にはそういったことで得た金が上納され、いくらでも滞留している。


 俺たち組対五課に直接関係があるわけじゃなかったのだが、組対四課の連中と組対五課は横で繋がっていた。


 厚労省から派遣されてきた麻取なども臨時の場合、警視庁内部にいたのだし、事件があれば俺たちと同じ組対部のフロアに滞在し、外部と連絡を取り合っている。


 要は組対には違法なものが流れるのを防ぐ事件を解決するための関係者が多数いて、常