持ちつ持たれつで警察が動いているのは否定しようがないことだった。


 だがそれは監察官が知らなくてもいい類の情報だ。


 現場には現場の意見があるのだし……。


 荒井が、


「組対部の所属警官に対する聴取が終わりましたら、私は帰ります。次の対象警官を室内に入れてください」


 と言った。


「分かりました」


 頷き、一礼して部屋を出、外で待っていた飯田を入れる。


 後で本人から聞いたことなのだが、飯田も通り一遍のことしか言わなかったらしい。


 一課も二課も、組対の四課と五課の警官も下手なことは絶対に言わなかった。


 いくらそれが特別公務員である監察官相手だったにしても。


 そしてまた組対部にネタが挙がった。