六時間もの間ずっと、荒井は警視庁職員に対し、聴取し続ける。
組対の警部補以上の人間も当然聴取対象となっていた。
俺もいろいろと訊かれる。
「安藤警部補にお尋ねいたしますが、あなたは公安部の警官たちと仲がいいようですね?」
「ええ。……それが何か?」
「先ほど公安部の課長級クラスの刑事たちに聴取をいたしました。その中でも公安第三課長の丸岡警部が、あなたのことをよく知っているようで」
「それが何か悪いことなのですか?」
「いえ。警視庁内において組対部と公安部の刑事たちが連携しているのは分かってます。ですが、丸岡警部はあなたに対し、何か特別な感情を持っていると」
「特別な感情とは?」
「その言葉通りです。所属する捜査員たちがそういった感情を持つことがあるのではないかと。現に今の警視庁は捜査情報が部署を通じて流れているような気がして、我々監察官としては不審なのです」
「それはちょっと考えすぎだと思います。仮にそういったことを推察されるにしても、部
組対の警部補以上の人間も当然聴取対象となっていた。
俺もいろいろと訊かれる。
「安藤警部補にお尋ねいたしますが、あなたは公安部の警官たちと仲がいいようですね?」
「ええ。……それが何か?」
「先ほど公安部の課長級クラスの刑事たちに聴取をいたしました。その中でも公安第三課長の丸岡警部が、あなたのことをよく知っているようで」
「それが何か悪いことなのですか?」
「いえ。警視庁内において組対部と公安部の刑事たちが連携しているのは分かってます。ですが、丸岡警部はあなたに対し、何か特別な感情を持っていると」
「特別な感情とは?」
「その言葉通りです。所属する捜査員たちがそういった感情を持つことがあるのではないかと。現に今の警視庁は捜査情報が部署を通じて流れているような気がして、我々監察官としては不審なのです」
「それはちょっと考えすぎだと思います。仮にそういったことを推察されるにしても、部


