組対のデカ

「そうですか……」


 荒井の言葉尻を捉えるように、北山院が言った。


「監察官はそういったことを私から聞いて、何か得になることでもあるのですか?」


「いえ。……ですが、一課の警官たちが不要な捜査をしているとなると、我々監察官もただじゃ済みませんので」


「ただじゃ済まない?」


「ええ。我々監察官は全ての省庁に付いていて、公務員の監察を任務としております。内閣官房に全ての事実関係を伝えるのが仕事ですから。下手に虚偽報告などをすると、首が飛ぶことだってありますし」


「首が飛ぶとは、職務を解雇されるということですか?」


「まあ、そうですね。左遷も含めて、異動など毎年のようにありますからね。我々だって大変なんですよ。北山院警視もそこはご理解いただきたい」


「分かりました」


 北山院の聴取が終了した後、追って庁内にいた他の一課の刑事たちも聴取を受けた。


 そして午前十時から始まった荒井による監察官聴取は、午後四時に終わる予定だ。