とにかく、ようやく帰る気になってくれたのは嬉しいことで。 瑞穂くんと同じようにベンチから立ち上がったあたし。 しかし……。 「……瑞穂?」 偶然あたしたちの前を通りかかったセーラー服の女の子達。 その中の1人が、瑞穂くんを見て立ち止まった。 「……げ」 そして、その彼女を見て静かにそう声を漏らした瑞穂くん。 ……知り合い、かな?