またね、と言ったあの日から
随分と日が経ったように思う

初めこそぎこちなかったが
春と呼ぶほど親しくなった
ほら今も…

「ゆかっ!
昨日ぶり」

ヘラッと笑いながらこっちへ歩いてくる春

「春、今日は何するの?」
「んー…そうだなぁ
缶蹴りしよう!!」
「……2人で?」
「えっ!駄目?」

何それ
すっげえ不毛じゃん…

「不満そうだねー…」
「うん。スッゴく不満」

こんな他愛無い会話が好きだ
けれど帰る頃になると
さっきまでと打って変わって
春は悲しそうな顔をするんだ

けどね、またねって返すと
嬉しそうにするんだ
君の心は霞のようにぼやけてるんだ…