かすみの足はまるで本当につった後のようにすぐには動かなかった。
隆一に言われてかすみは隆一の背中におぶさって教室までもどる。
「震えてるな。怖いのか・・・?」
「い、いえ。」
「僕は昔から怖いって言われることが多い。
あまり、笑わない少年だったし、勉強ができて、スポーツも苦手というわけでもなかったし、ほんとなら友達が多くできてもよさそうなものなのに、まわりは『賢い子』で線引きしちゃってたんだよね。
あ、これは友達に言いふらさないでくれよ。
本人にとっては古くからの傷だから、困るんだ。」
「先生、ありがとうございます。
もうそろそろ大丈夫だと思うので、下ろしてください。」
「だめ。あと1分もしないうちに教室だ・・・このメガネカメに乗って行けって。ははは。」
教室にもどるとその場にいた生徒たちからどよめきがあがった。
かすみは真っ赤になって自分の席で小さくなってしまったが、隆一が足の説明をして収拾はついた。

