隆一に呼びだされたから準備室まで来たのに、いったい何がしたかったんだろうと首をかしげたかすみだった。
(隆祐さん、隆祐さん・・・お兄さんにききましたよ。
帰ってきてるのにどうして店に来てくれないんですか?
私何か隆祐さんを怒らせるようなことしちゃったんですか?
お願い・・・答えて。)
頭で強く思っても返事は返ってこなかった。
「何をそんなに怒っているの?
あぁ!!!!!何、胸騒ぎが・・・。」
一瞬、起こった胸騒ぎはすぐにおさまって、かすみは教室へと移動した。
午後のホームルームで噂の副担任が教室へとやってきた。
教室は黄色い声援でいっぱいだった。
「北岡浅葱(あさぎ)です。今年、副担任としてこのクラスでみんなといっしょに勉強していこうと思います。
教える教科は物理なので・・・文系に進む人とは接点がとくに少ないかもしれません。
その分、こういう学級活動では多くの生徒と話ができたらいいなって思っていますんでよろしくお願いします。」
かすみは隆祐のことが気になっていたこともあって、みんなの視線の的である副担任の顔などほとんど見ていなかった。

