しばらくじっと千之助を見ていた佐吉だったが、やがて幾分身体の力を抜いて、息をついた。
「・・・・・・何で小間物屋が、俺を探る。あんた、ただの小間物屋じゃねぇだろ。手妻に使う奴でも必要なのかい?」
意外になかなか肝っ玉の据わった男だ。
初めこそ驚いていたが、すぐに考えられるだけの情報で切り返してくる。
千之助は、僅かに眼を細めた。
「ま、ちょいと訳ありではあるがね。小間物屋ってのに嘘はねぇ。それより、俺っちが人を必要としてたら、お前さんは村から調達してくれるんかい?」
「・・・・・・今は無理だろ。俺が引き取った奴らも、結局大半は死んじまった」
疲れたように言う佐吉は、どこか投げやりだ。
「お前さん、ほんとに長の家から出された奴らを引き取ってたのか」
どうやら佐吉は、冴が毛嫌いするような、ろくでなしでもないようだ。
佐吉はちらりと千之助を見、横の壁にもたれかかりながら口を開いた。
「よくわからねぇ野郎だな。小間物屋のくせに人買いかと思えば、そういう風に見せかけて俺を探るようなことを言いやがる。妙な術も使いやがるし、都にゃそういった輩が多いのか?」
「ふふ・・・・・・お前さん、なかなか頭の良い奴だねぇ。俺っちは、都で訳ありの娘を預かってるのさ。そいつぁてめぇに関する記憶がなかった。調べていくうちに、そいつがいた廓にゃ同じように記憶の曖昧な遊女がいるってことがわかったのさ」
手の中の狐火を弄びながら言う千之助に、佐吉は少し身を乗り出した。
「・・・・・・何で小間物屋が、俺を探る。あんた、ただの小間物屋じゃねぇだろ。手妻に使う奴でも必要なのかい?」
意外になかなか肝っ玉の据わった男だ。
初めこそ驚いていたが、すぐに考えられるだけの情報で切り返してくる。
千之助は、僅かに眼を細めた。
「ま、ちょいと訳ありではあるがね。小間物屋ってのに嘘はねぇ。それより、俺っちが人を必要としてたら、お前さんは村から調達してくれるんかい?」
「・・・・・・今は無理だろ。俺が引き取った奴らも、結局大半は死んじまった」
疲れたように言う佐吉は、どこか投げやりだ。
「お前さん、ほんとに長の家から出された奴らを引き取ってたのか」
どうやら佐吉は、冴が毛嫌いするような、ろくでなしでもないようだ。
佐吉はちらりと千之助を見、横の壁にもたれかかりながら口を開いた。
「よくわからねぇ野郎だな。小間物屋のくせに人買いかと思えば、そういう風に見せかけて俺を探るようなことを言いやがる。妙な術も使いやがるし、都にゃそういった輩が多いのか?」
「ふふ・・・・・・お前さん、なかなか頭の良い奴だねぇ。俺っちは、都で訳ありの娘を預かってるのさ。そいつぁてめぇに関する記憶がなかった。調べていくうちに、そいつがいた廓にゃ同じように記憶の曖昧な遊女がいるってことがわかったのさ」
手の中の狐火を弄びながら言う千之助に、佐吉は少し身を乗り出した。


