始末屋 妖幻堂

「当たり前でしょう。わたくしはまだ、若いんですよ。家にも村にも、そう若い男はいないもの。たまに来る客人が、格好の餌食なんですよ」

「物騒だねぇ」

「・・・・・・言葉通りに取っていただいても、構いませんのよ」

 きらり、と里の瞳が妖しげに光る。
 そして千之助が身を引く間もなく、里は身を乗り出して、彼の口に己の唇を押しつけた。
 そのまま、深く舌を差し込んでくる。

 千之助は顔をしかめた。
 里の舌は、まるで生き物のように、彼の口腔を這い回る。

 そちらに気を取られているうちに、壁に押しつけられている千之助の下半身を、里の手がまさぐり出す。
 慌てて千之助は、横に身体をずらせた。

「そ、そんなに男が欲しけりゃ、近隣の村から下男でも入れればいいじゃねぇか。家に入れるのが不都合ってんなら、それこそここに誰ぞ呼び出せばいい話じゃねぇのか?」

 あまりに激しい接吻に、若干むせながら言う千之助に、里はまた薄笑いを浮かべた。

「だって、やっぱり鄙の男って、美味しくないんですもの・・・・・・」

 赤い唇を指先でゆっくりと撫でる里は、ぞっとするような美しさだ。