ビックリして目を閉じてしまったけど、私の身体は何かに圧迫されている。



しばらくしてもその状態だから恐る恐る目を開けてみた。



目の前にあったのは青いもの。

それは透也が着ているカーディガンだった。


要するに、透也の腕の中にいる訳で。



「俺もこういうこと。和磨が好きならそれでいいけど。」




そんなこと言われても、何も言えない。


応えなきゃって思うのに、言葉がでない。




「じゃあな。」




透也は教室から出ていった。