「ジジィめ。自分がヒマなもんだから、私のトラブルを聞いて楽しんでやがるな」

「……そこは否定できませんが」

マカから目線をそらし、ソウマは言いづらそうに言った。

「まあ報告ぐらいなら良いだろう。ついでに聞いといてくれ」

「分かっていますよ。あとリリスさん」

「はい?」

ソウマは眼をスっと細め、リリスを真正面から見つめた。

「今はあなたにマカをあずけます。しかし少しでも妙な動きをしたなら…分かっていますね?」

「ええ。今回はあくまでも守る側に徹します」

胡散臭いことこの上ないが、ソウマは受け入れるしかない。

「…では情報は入り次第、すぐに報告します。くれぐれも自ら危険に近づかないでくださいよ、マカ」

「分かっている」