あなたは、だぁれ?

「でもそのパターンでいくと、マカ先輩とソウマさんの関係は?」

「ただの血縁者だ。私はヤツをそう思っているし、アイツには片想いの相手がいる」

「まっ。それって同属ですか?」

「ああ。ヤツは本命ほど手が出せないタイプでな。おかげでヤツの本命は何も気付いていない」

「まあまあ」

リリスの眼に、好奇心の色が浮かぶ。

「ちょっと興味ありますね。ソウマさんみたいな方に思われている人って、どんな方ですか?」

「それは…」

「って、マカ。何他の一族に話そうとしているんですか?」

二人の後ろから、暗く重い男性の声がかけられた。

その声の主はソウマだ。

買い物をしてきたらしく、その両手には大きな紙袋がある。

「ああ、ちょうど良いところに。今、お前の店に向かうところだったんだ」