「ああ、分かっている」

ミツルの言ったような体質ならば、余計に警戒した方が良いだろう。

下手をすればクラスメート全員を人質に、何か要求されるかもしれないからだ。

「もしもの時は、ぜひご連絡ください。お力になりますよ? ―報酬次第では」

「最後がなければ良かったんだがな。まっ、最後の手段としては考えといてやる」

「ありがとうございます。ではお気を付けて」

ミツルは笑顔で手を振り、マナは黙って頭を下げた。

帰り道、マカは険しい表情で腕を組む。

「血による体質能力、か…。確かに同属と考えた方が良さそうだ」

「血族、全てを知っているのは現当主だけですか?」

「どうだろうなぁ…。数は少ないが種類は豊富だからな、ウチの血族」