あなたは、だぁれ?

確かにリリスは転校してきて間もないし、それに一学年下の2年生でもある。

「あの調子だと、他の同学年の者に聞いても同じ反応が返ってくるだろうな」

「そうじゃないと、教室の中にいられませんものねぇ」

「目的が何なのか、そしてヤツはどこのモノなのか…。はっきりしないことには、手が出しづらいな」

「そうですね。マカ先輩の他にも、何かあるかもしれませんし…。どっちにしろ、記憶の操作を止める術も探らないといけませんね」

「ヤツの能力じゃないとすると、操作している物が何かあるはず…。そんな特殊な物を扱うのは…」

マカの頭の中に、従兄のソウマの顔が浮かぶ。

「いや、でもアイツが扱う商品の中には、そんなのは無かったはずだが…」