六花の約束

みんなが本気で心配になってきた時。

…見つけた。

誰かと一緒にいる。

男の人?あ…津田様か…。

なんで、一緒にいるんだ…?

なんで、俺は嫌って思ってるんだ?

なんで、こんなに…嫉妬してるんだ?

…凜は、こんな俺の気持ちを知ったら…どう思うだろう?

こんな嫉妬深い男、嫌い?

てか、もう嫌われればいいか…。

そのために、嘘ついてるんだから…。

「…凜姫様。捜しましたよ。みんな心配しているんです。早く帰りましょう」

「蘭…」

凜は、悲しそうな顔をする。

その顔はなんで?

津田様との時間を、邪魔されたから?

俺に、見つかりたくなかった?

もう、悪い方へしか考えがいかない。

「…そなた、誰だ?人違いではないのか?この娘は…」

津田様が、困ったように言う。

…知らないのか?凜だって。

「…失礼ですが、津田様でしょうか」

「…そうだが…」

「このお方は、海瀬凜様であらせられます」

目を見開く津田様と、悲しそうにする凜。

ばらしてほしくなかったの?

凜姫だって。

…なんで?

「…本当か、空」

空?

凜のこと…?

そうか、凜は凜だと知られたくなくて、空と名乗ったのか。

「……本当。あたしは、凜だ」

覚悟決めたように、凜は言った。

…凜…ごめん。

津田様を、好きになってたんだよね…?