★蘭side★

凜に冷たい態度をとるようになってから、少したった。

…正直、きつい…。

だって、好きな人にわざと嫌われるんだぜ?

辛い、なんてもんじゃない…。

なんか、自分で決めたことなのにやめたい。

って、だめだろ、俺!

これが凜のためだろうが。

そのために、俺は…。

そんなときだった。

凜の見合いが決まったのは。

相手は、1日おきに二人。

…凜、大変そうだな…。

ただでさえ見合いが嫌いなのに、1日おきにだなんて…。

でも、これで凜がどちらかを好きになってくれれば…。

俺のこの嘘は終わる。

凜のためだ、なんて言いながら結局は、俺がこの苦しみから解放されたいだけだな…。

凜に、この気持ちを伝えられたら…どれだけ楽だろう。

言えないけど、言いたい。

凜も、俺も、どうやったら一番いいんだろう。

どうすれば、一番いい方法なんだろう。