六花の約束

「じゃあ、私はもう帰るよ」

津田さんは帰る準備をして、城門近くに出てきた。

「またね」

…普通にかえしたけど…。

また、会うときあるのか?

「…また、お相手願えるかな、凜姫」

え…。

思いもよらないことを言われたような…。

頭のなかで変換して、内容を理解できたあたしは…。

「うんっ!あたし、もっと強くなって待ってる」

満面の笑みで答えた。

「ははっ!では、私も強くならなければなぁ」

津田さんも笑ってかえしてくれた。

もうお別れ…という時。

津田さんがあたしの耳元で…。

「蘭之介君と、頑張れよ。私、凜姫が妹みたいに思えるんだ」

と囁いた。

…妹?

「…じゃあ、あなたも頑張ってね、お兄ちゃん」

あたしも負けじと囁いてやった。

津田さんは嬉しそうに笑う。

…本当に、好きなんだな。

その女の人が。

「では、また来る。ありがとうございました、宗次郎様」

いつの間にか、父上が出てきていた。

「また、相手をしてやってくれ」

「はい。…では」

「またね」

あたしは津田さんに向かって、手をふった。

津田さんも、ふりかえしてくれた。

…なんか、本当にお兄ちゃんみたい、だな…。

なんか、嬉しい。

また…相手してね。

その時は…。

お互い、想い人と一緒になれてるといいな…。