そんなある日。

あたしは父上に呼ばれた。

内容は…

「明日と3日後に見合いをするぞ。相手は、明日が津田殿の息子で、3日後が天城殿の息子だ。失礼のないようにな」

…というものだった。

はあ…見合いかぁ…。

またてきとーに流しておくか…。

試合になったらなったで、いいや。

負かしてやるだけだ。

まったく、父上もよくやるよなー。

あたしがどうしても結婚しないって分かってるだろうに。

しかも、近いうちに二人も。

嫌になるよ。

誰か、どっかの姫様、どうかあたしと代わってください!

見合いならいくらでもできるからさぁ…。

……明日、逃げよっかな…。

そうだ、そうしよう!

山の中に逃げてしまえばこっちのもん。

あたしより山をよく知ってる人なんていないもん。

よし!

明日も3日後も、山に隠れてよう。

あたしはそう決めて、眠りについたのだった。