六花の約束

「日海~。父上は知ってたのかな~?」

「姫様、すべてお教えいたしますからっ…その笑みはどうかおやめに…」

本気っぽかったのでやめよう。

「………今回のことは、殿様がお考えになられたのですわ」

「…だろうと思った…」

なにしろ、あたしを驚かしたり、大きなことをしたりするのが大好きの人だから…。

「それは、親衛隊隊長様も願い出されたことなのですわ」

「は!?親衛隊隊長が、自ら父上に願い出た!?」

そんなこと普通する?

…親衛隊隊長は父上とよほど仲がいいんだな。

「姫様のご様子をご自分の目で見たいとおっしゃいまして…。殿様も賛成いたしました。仕える主のことを事前に知るのは良いことだとおっしゃって」

だからって、その主であるあたしには秘密か!

それって覗き見みたいなものじゃないか!

とか言ってみても、城主である父上には逆らえない…。

「親衛隊隊長様は、とても整ったお顔をしていらっしゃいました。髪は姫様と同じように一つにくくってらっしゃって…姫様よりは短こうございましたが」

当たり前だ!あたしより長いとか、女か!

あたしの髪は高いところで一つに結っても腰ほどまである。

「…親衛隊隊長の年齢は?」

どうせすごく年上なんだろうな…。

30歳くらい?はたまた、40?

とか考えていたあたしに、日海はとんでもない言葉を発した。

「たしか…御年、15になられるとか。あ!姫様と同い年ですね」

「は!?あたしと同い年で親衛隊隊長~!?」