六花の約束

5日後。

いよいよ凜と対面だ。

やべぇ…緊張してきた…。

殿と凜が先にいて、そこに俺が入っていく。

覚えていて…くれるかな…?

覚えていてほしいけど、覚えていないほうがいい。

…矛盾、してる…。



殿の部屋の前にきた。

凜の声が聞こえる。

「入ってよいぞ」

「…失礼いたします」

入って凜をみたら、顔を伏せていた。

見たくなかったのだろうか…?

一通り、俺が親衛隊隊長になる旨を凜に伝えた。

そして殿は出ていき、俺たちは二人きりになった。

俺は顔を伏せたまま、凜に覚えているかと尋ねた。

しきりに考えていた凜は、やはり思い出せないようで、名前を聞いた。

俺が答えて顔を上げた瞬間。

見開かれる瞳。

驚いた顔。

そして…俺の名を呼ぶ、凜とした声。