六花の約束

「なわけないだろ…」

あたしが気にする男なんて…誰にも言ったことないけど一人しかいない…。

「そうですよね。姫様が殿方をお気にするはずありませんものね」

…ひどいな…。

「あたしが聞きたいのは、あたしよりも強いの?ってこと」

「そうですね…。お強いかどうかは存じ上げませんが、障子の隙間からお顔は拝見させていただきました」

ふーん。顔見たんだ…。

……え?顔を見た?

「…日海。親衛隊隊長はいつから城にいる?」

「えーっと…それは……」

困ったように目を泳がせる、日海。

「日海?主であるあたしに隠し事かな?」

ん?とすごく黒い笑顔で聞いてみた。

「ひっ、姫様、黒い…黒いですっ!」

怖がってるけど、あたしは楽しい♪

「言えないの?じゃあ仕方ないね、あたしの剣の相手して」

日海は剣が苦手だから。

まぁ、女で剣得意っていうほうがおかしいけど。

「姫様、それだけはっ…」

泣きそうな顔して頼んでくる。

やば…。楽しい♪

「じゃ、教えて?」

こくこくうなずいて了承してくれた。

よし、これから知りたくて教えてくれないときはこうしよう。

密かに思った。

「……親衛隊隊長様は、5日ほど前からいらしておりました。ですが…」

5日前!?何にも知らなかった…。

姫であるあたしだけ知らないってどういうこと!?